サルに効果抜群のおじろ用心棒。
篠山市では補助事業を活用してサルの被害地区で
おじろ用心棒の設置がかなり進んで効果をあげています。
しかし補助は一定の条件がそろわないと受けること
できないため、いまだおじろ用心棒を設置できない農家もいます。
そういうところに被害は集中しつつある状況です。
そうした農家ができるだけ低コストで
自分の農地を守ることができるように
既存のおじろ用心棒をできるだけ
費用軽減して設置する工夫をしたので紹介します。
紹介してくださるのは
さともん正会員で理事も務める
篠山市在住の山内一隆さんです。
自慢の自家製野菜を守るため
10数年サルほか獣害対策に取り組み
研究を重ねてられてきました。
今回はその一端をご紹介いただきます。
篠山市では補助事業を活用してサルの被害地区で
おじろ用心棒の設置がかなり進んで効果をあげています。
しかし補助は一定の条件がそろわないと受けること
できないため、いまだおじろ用心棒を設置できない農家もいます。
そういうところに被害は集中しつつある状況です。
そうした農家ができるだけ低コストで
自分の農地を守ることができるように
既存のおじろ用心棒をできるだけ
費用軽減して設置する工夫をしたので紹介します。
紹介してくださるのは
さともん正会員で理事も務める
篠山市在住の山内一隆さんです。
自慢の自家製野菜を守るため
10数年サルほか獣害対策に取り組み
研究を重ねてられてきました。
今回はその一端をご紹介いただきます。
1 必要資材
- 10センチメッシュ 1m×2m 5㎜スクリュー型
- 電牧線(4段分)
- 塩ビパイプ 26㎜φ L=80㎝
- アルミ箔テープ 50㎜幅(1本当たり50㎝使用)
- 入り口用フック 4段分
- 竹杭 L=110㎝(鉄筋の代わりに使用)
- バインド線 1.2㎜φ(塩ビパイプ用)
- バインド線 1.6㎜φ(竹杭用)
2 製作手順
今回もモデル的に柵を設置する圃場
約4アールの規模
竹杭、塩ビパイプ、バインド線
竹杭は鉄筋(異型鋼棒)の代わりに使用。
これだけでもずいぶんコストダウンになります。
竹杭は内側から打ち、メッシュは1マス重ねて
太いバインド線で固定する。
塩ビパイプは細いバインド線で2段目に固定する。
電牧線を4段展張する
メッシュトップから5㎝、10㎝、15㎝、15㎝の
スペースを保つこと。
柵線をパイプに巻き結び固定する
(クロスする側は外)
これだけでも22mmフックが不要になります。
外側←メッシュ→内側
作業のコツとしてメッシュは1マスを重ね、
竹杭はメッシュの内側に横ワイヤー2段目
まで打ち込む。必ず垂直に打ち込むこと。
重なった縦ワイヤーは2組あるので一方と
竹杭を2段にバインドする。
塩ビパイプは竹杭の頭に乗せ2段にバインドする。
縦ワイヤーのもう一方は、数年経ち竹杭が
朽ちたときに杭打ちするように利用する。
入り口のフックを付けて完成だが、メッシュが
上がりがちになってショートする恐れがあるため、
2㎝ほど上げて固定するのがコツ。
右側はインシュロックで4段とも固定。
アライグマ、ハクビシン、狸、アナグマ対策として、
メッシュ下段の細いメッシュを半分ずらして
目が小さくなるよう工夫して取りつけている。
それでも上部まで上ってメッシュの隙間から
侵入する場合は、上部までメッシュの隙間を細かくする。
ネットを使った方が低コストかもしれない。
排水路対策はしっかりしておく必要がある。
電牧器を取りつけて完成。
3 特長と製作雑感
おじろ用心棒を省力型に工夫したが、性能は全く劣らず、経費として
1.8メートルごとに600円ほどの経費節減となる。
材 材料としては電牧線を支える22mmフック、スプリング、13mm異型鋼棒(鉄筋)
を使っていない。
竹杭は山すその農家であれば厄介者とされているくらい
孟宗竹があり、いくらでも丈夫なものが出来る。
杭の長さは110センチが丁度だが、
圃場の様子で少し長くてもよい。
今回は周囲80メートルの平地に敷設したが、
一人で杭作りも含め1週間もあれば完成する。
写真説明でも触れたが、竹杭は3年くらいは持つので、
以後は3年経てば現在の杭の直ぐ横に打ち込むと補強できる。
電牧線を塩ビパイプにくくりつけている巻き結びは、
輪を二つ作り上下入れ替え縛れば写真のようになる。
7年前にこの巻き結び手法をした場所があるが、
未だかつてずれたことがなく簡単に作業が出来る。
さらに塩ビパイプ1本ごとに取り付けるので
強い力で展張する必要がない。
メッシュは下段をダブルにしてずらし目を細かくして
いるが、ハクビシン等が上部まで昇って隙間から
侵入してくることがあった。
被害にあうようなら、上部まで網目を細かくする必要がある。
この手法で大事なのはバインド線を締めるハッカーの
熟練が必要となるが、練習すれば直ぐにマスター出来る。
入り口は必要最小限で設置すれば良いが、
いつも出入りする場所は少し狭い幅の方が扉が軽くて使いやすい。
特に年配の方が利用するのにはこの方が良い。
トラクターが入るのはメッシュいっぱいの幅だが、
管理機は1メートルくらいあれば十分である。
以上。
設置場所:篠山市今谷屋中ノ坪
設置年月:平成30年6月
設置者:山内一隆
〈文責:山内一隆〉
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